こちらへおいで 私の傍に
風と踊り 駆ける小さきもの
玉響の癒し 現し世の喧騒 
今は忘れてそなたと二人
  
ひらひらと 舞い散る花弁遊ばせて
愛しいそなた 並んで歩く花の苑(その)
花の顔(かんばせ)彩るは 私の贈った鈴の音

交わそうか 恋結び 
どうか どうか 永久(とこしえ)に
それだけで 満ち足りた
ふたり 契る 泡沫(うたかた)の夢


もう戻れない 過ぎ去りし日々
何も出来ず 失った光よ
恋風の痛み ただ一度の恋と 
愛した女(ひと)はどこにもいない

さらさらと 消えゆく砂子(いさご)のように
愛しいそなた 化生と暴く人の声
琥珀の髪を彩った  跳ねて転がる鈴の音

あわせよう けそうぶみ
どうか 届け あの天(そら)に
散るために 咲いたのか
想い 千々に 儚く消えた


我が愛しき天つ少女(あまつおとめ)
輪廻の果てにそなたを見つけよう


※恋風…恋心のせつなさを、風が身に染みるのにたとえていう語。