九尾の狐こと、玉藻御前は鳥羽上皇と出会い恋に落ちます。
しかし、鳥羽上皇は玉藻御前を妻に迎えた直後から、次第に病に伏せがちになりました。
病の原因は医者にもわからず、ついに呼ばれた陰陽師から、上皇の病は玉藻御前であるとされ
正体が九尾の狐であることが鳥羽上皇を始めとした人間達に知られてしまいました。
妻の座から一転、国にとって重要な人物の命を狙った凶悪な妖怪とされた玉藻御前は、
夫であったはずの鳥羽上皇と、その命を受けた人間達から命を狙われることになりました。
 玉藻御前が人間から逃れようと逃げ回っている頃、仲間の危機を知った九尾の狐の一族は
藁にも縋る思いで稲荷神に助けを求めます。
稲荷神は一つの条件の元、狐達の要求に応えてやることにしました。
 とうとう逃げ切ることが出来ず、人間達に捕まって殺されようとしていた玉藻前の命を
稲荷神は狐達との約束通り助けました。
 そして玉藻御前を改めて間近で目にした時、稲荷神は恋という感情を知ることになります。
初めての気持ちに戸惑いながら、長い間ずっと傷心の玉藻御前を支えた稲荷神に対して
玉藻御前が出した答えとは…。